知人

寿命猶予2年と言われたそうだ。
彼にかける言葉は無い。
養生しろ、と言って養生するヤツではない。
かといって、ヤツに何かをしてやる余裕は俺には無い。
ヤツにはやつの人生がある。
それでもまだ生きてもらいたい。
俺にとっては、数少ない、俺の全てをさらけ出せるヤツだからだ。
残り2年、俺がヤツに何をできるのか考えたい。
そして、俺はヤツに「生きた証」を残して欲しいと思う。